センタータップ型トランス – 整流回路や家庭用電源には、センタータップ付きトランスやセンタータップ付きトランスが便利です。
そこで、センタータップ型トランスの動作原理、仕様、使用場所などを詳しく見ていきます。読んでみてください。
センタータップ型トランスの動作原理
図1.変電所の変圧器変電所内の変圧器
センタータップ型変圧器の働きは、通常の変圧器の働きと非常によく似ています。どちらのトランスも、誘導結合によって一次コイルから二次コイルに一次電圧やエネルギーを伝達します。
トランスの一次側に流れる交流電流は、トランスのコアに変化する磁束を誘導します。
誘導された磁束は2次巻線を切断し,2次巻線に変化する電圧を誘起します。コアは鉄などの透磁率に優れた材料でできています。
しかし、センタータップ型トランスでは、2次巻線のちょうど真ん中あたりにタップがつけられています。このセンタータップにより、必要な電力に応じて、出力から3つの回路を得ることができます。
2次コイルの両端とニュートラルの間に1つの回路を持つことになります。さらに、2次コイルの両端の間にもう1つの回路ができることになります。
センタータップを接地すると、出力の半分が接地に対してプラスになります。残りの半分は負になり、2次側の最初の部分の電圧と180°位相がずれてしまいます。
したがって、センタータップを接地して、アンバランスな負荷から生じる非対称電流を確実にアースする必要があります。
12-0-12 センタータップ型トランスの仕様
センタータップ型降圧トランスの仕様を以下に示します。
取り付け方法縦置きタイプ
入力電圧入力電圧:AC220V
入力電圧の周波数: 50ヘルツ
出力電圧0V、12V、24V
出力電流: 1アンペア
巻線: 銅
センタータップ型トランスの使用
図2: 電子回路基板のクローズアップ
動作原理は他のトランスと同じです。しかし、トランスの2次側には、もう1本線が存在します。
センタータップ線とは、トランスの2次コイルの真ん中にある線です。したがって、トランスの2次コイルの真ん中の電圧の和は、常に0になります。
1次コイルと2次コイルの間には、何の接続もないのです。しかし、トランスの1次側に電圧を導入すると、2次側にも電圧が誘導されます。
そして、そのトランスが1:1絶縁トランスであると仮定すると、2次側にも同様の電圧が発生します。
220Vの降圧トランスの場合、T1とT2のどちらかの活線間に24VのAC出力が得られることになります。しかし、ニュートラルを基準とした場合、センタータップの両側には、12VのAC出力が得られます。
以下のトランスでは、2次巻線の上半分の電圧をVaとします。さらに、下の回路図のように、2次側回路の電圧をVbとします。
図3.センタータップ型トランスの模式図
2次巻線にかかる電圧は、巻数比の式で求めることができる。
Va = (Na/Np) ✕ Vp
Vb = (Nb/Np) ✕ Vp
ここで
ノーマルタップ型とセンタータップ型トランスの違い
図4: 変圧器
主な違いは、通常のトランスは出力する電圧が1つであることです。しかし、センタータップ型トランスは、電圧を引き出す場所によって、3つの電圧を出力します。
用途
図5:センタータップ型トランスコンデンサ付きシリコンブリッジ整流器
DC整流回路
純AC-AC降圧トランスとして使用
全波整流回路
まとめ
センタータップ型トランスは、整流回路や交流回路に欠かせない存在です。
低電圧の機器にダメージを与えないように、2次電圧を半分に分割することができます。さらに、消費電力の大きい機器には、2次電圧をタップすることができます。
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